「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」について(意思決定支援ワーキング・グループ)
成年後見制度利用促進基本計画(平成29年3月24日閣議決定)においては、後見人が本人の特性に応じた適切な配慮を行うことができるよう、意思決定支援の在り方についての指針の策定に向けた検討を行うこととされています。利用者がメリットを実感できるような制度・運用となるには、意思決定支援の考え方に沿った後見事務が行われる必要がありますが、成年後見制度利用促進専門家会議においても、そのためには、後見人による意思決定支援の在り方について、具体的で実践可能な指針が策定される必要があるという認識が共有されました。
これを受けて、最高裁判所、厚生労働省及び専門職団体(日本弁護士連合会、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート及び公益社団法人日本社会福祉士会)をメンバーとするワーキング・グループが立ち上げられ、令和元年5月以降、このワーキング・グループにおいて、指針の策定に向けた検討を進めてきました。ワーキング・グループでは、本人の視点を踏まえた指針の策定を目指し、利用者の立場を代表する団体からのヒアリング等を行い、最終的なとりまとめに向けた検討を進めてきましたが、今般上記指針「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」が完成しましたので、これを公表します。
今後、このガイドラインが、専門職後見人、親族後見人、市民後見人等のいずれにとっても、本人の意思決定支援を踏まえた後見事務を行う上で参考にされ、活用されることが期待されるところです。
なお、上記専門家会議において令和2年3月1 7日にとりまとめられた中間検証報告書においても、利用者がメリットを実感できる制度・運用に改善するため、意思決定支援ガイドラインについて、全国的に普及・啓発していくべきとされています。
意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン
【様式1】個別課題発生時における意思決定支援のためのアセスメントシート
【様式2】個別課題発生時における意思決定能力のアセスメントシート
【様式3】意思推定に基づく代行決定に関するアセスメントシート
【様式4】本人にとって見過ごすことができない重大な影響に関するアセスメントシート
【様式5】本人にとっての最善の利益に基づく代行決定に関するアセスメントシート
後見人制度と意思決定支援についてのQ&A